盆栽を育てたいと思った時、普通はお店で購入しますよね。
ですが盆栽は自生する樹木なので、自然の中から採取したり、すでにある盆栽から枝などを取って苗木にできます。
ここでは「盆栽の苗木採取」についてまとめました。
盆栽を長く育てている方にも有力な情報なので、ぜひ知っておいてくださいね!
盆栽の採り方
盆栽の苗の採り方にはいくつかの方法があります。
細かくいえば割と多岐に渡りありますが、ここでは初心者でも比較的やりやすい4種類の仕組みとやり方などをまとめました。
山林で自生する苗を採る「山採り」
古くからよく用いる方法ですね。
山採り(やまとり)はその名の通り、山林から苗木を採ってきます。
山や森林には、元々自生する松などの木が多くあり、それらの若木(10年目くらいの木)を根株ごと掘り起こします。
品種にもよりますが、時期は春か秋が大体望ましいですね。真夏や真冬だと樹木も気候に対応しているので、環境をいきなり変えるのは良くないとされます。
山採りの利点は「簡単にできる」「すでに育っている木なので植え替えても健康に育ちやすい」などがあります。
ですが山林でも勝手に入ってはいけない、ましてや植物を抜いてはいけない場所もあるので注意しましょう。
種をまいて芽から育てる「実生」
実生(みしょう)は、呼び方は難しいですが、園芸でも広く用いる「種を植えて育てる」方法です。
種の入手方法は、購入しても良いですし、上記した「山採り」で種だけを拾う方法もありますね。
実生は、発芽からずっと育成を見守れるので醍醐味はありますが、期間はそれだけかかるのを覚悟しましょう。
空き地に何気なく生える木でも、実は何十年と経ってその大きさになっているのだとわかります。
愛着はその分強く湧きますし、すでにある盆栽が実や花をつけた時に実生を試すのもおすすめですよ。
枝を採って植える「挿し木」
挿し木(さしき)も広く用いる方法です。
植物の一部分を切り落とし、植えることでまたそこから自生させます。
根っこや葉、芽の部分でも挿し木はできますが、盆栽は「枝を切って植え替える方法」が基本ですね。
切る枝はどこでも良いわけではなく、伸びた先の方「若枝」が良いとされます。
枝を切って樹形を整える作業「剪定」のついでに挿し木を試すのも良いでしょう。
幹を切って採る「取り木」
取り木(とりき)は、上記の「挿し木」と似ていますが、盆栽の「樹幹」(じゅかん:根から生える太い幹部分)を切って植え替える方法です。
伸びた幹をバッサリ切るので初心者にはおすすめできませんが、植え替えた樹木自体はほぼ確実に育つといわれます。
ただ元の盆栽の樹形が大きく変わりますし、ある種の犠牲か「植え替え」と思って行う方が良いでしょう。
まとめ「正しい方法で苗木を採取しよう」
ここでは、初心者にも向いている「苗木採取」の方法をまとめました。
大きく分けて「山採り」「実生」「挿し木」「取り木」の4種類です。
このうち、挿し木と実生は盆栽初心者でも特にやりやすい方法なのでおすすめですね。
知識としても役立ちますし、今ある盆栽を整えるついでに増やそうと思う方は、ぜひ試してみてください!