盆栽を一定の大きさに保つ方法

盆栽とは限られた小さな鉢の中にあっても、大きな木を連想させる自然を凝縮したものです。
放っておけば根が鉢を割ったりし、好き勝手に伸びます。
一定以上の大きさにしないためにはどうすればよいのでしょうか。
その技法について紹介していきましょう。

 

整姿とは

まず整姿(せいし)と言われるものですが、これは盆栽を美しい樹形(じゅけい)に仕立てたり、その美しい樹形を維持したりするための技法です。
「芽摘み」「葉刈り」「剪定(せんてい)」「針金かけ」などがあります。
前述と矛盾しているようですが、盆栽の美しい樹形は人工的に作られます。
樹が持っている自然の野趣の美しさを維持するために剪定や針金かけなどの「整姿」は必ず行わなければならないと言えるでしょう。

また、「整姿」は美しい樹形の維持だけでなく、枝や葉に日光があたったり、風通しを良くしたりして生育の良い環境を作るためにも行われます。
今回は整姿の中でも樹姿(じゅし)をコンパクトにする「葉刈り」にクローズアップして解説していきます。

 

葉刈り

植物にとって葉は、生命維持に欠かせない機能をもつ器官の1つです。
盆栽では、その葉を切り取ることを葉刈りと言って、小枝を多く出させたり、樹を小さく維持させるなどの効果があります。
葉刈りは植物にとって大きな負担になる作業なので、葉刈りができる植物は、樹勢(じゅせい)があり萌芽力(ほうがりょく)の旺盛ないくつかの樹種に限られます。

 

葉刈りできるもの

落葉樹
欅(けやき)、楡欅(にれけやき)、楓(かえで)、紅葉(もみじ)、ソロ・シデ類、花梨(かりん)、蔦(つた)など

常緑樹
黒松(くろまつ)、錦松(にしきまつ)、五葉松(ごようまつ)などの松柏類(しょうはくるい)や、梔(くちなし)、縮緬葛(ちりめんかずら)など

 

葉刈りの目的と効果

葉刈りをすると枝の力は弱くなりますので、繰り返すことによって、次に伸びる葉をより小さく、枝をより細かく作ることができます。
盆栽は樹高(じゅこう)に合わせて葉は小さく、枝の節はより短く作らなければ全体の調和がとれません。
葉が大きくなるのは水の与え過ぎや多肥、鉢が大きすぎる、用土の粒径(りゅうけい)が大きい、日陰に置いているなどいろいろな原因があります。

これらを改善することである程度葉は小さくなっていきますが、葉刈りはより大きな効果が早く現れます。
葉数を減らすことで樹勢が抑えられるので、結果的に葉を小さくしたり、節の短い枝を出させることができるようになります。
枝も太りにくくなるので全体を小さく維持するためには欠かせない作業です。

行う時期は、伸び出した新葉が固くなる6月中旬から7月上旬頃が良いでしょう。
梅雨の時期は気温と湿度が高く、植物にとって成長盛んな時期です。
葉刈りは植物にとって負担が大きく、回復には大変な体力を使いますので、この時期を利用するのが適当と言えます。
また、葉刈りは葉が濡れている時は避けましょう。

 

葉刈りの種類と方法

葉刈りには葉を全部取ってしまう全葉刈りと、対の葉の片方だけを切り取る片葉刈り、大きな葉だけを切り取る部分葉刈りの他、葉の一部を切り取る葉切りがあります。
樹の状態をよく観察して、どのくらいの葉を残すべきかを考えて行ってください。

葉刈

葉刈りする前に植物が充分に力のある状態でないといけません。
見た目から弱っているものや、鉢の土がいつも湿っているものは根が弱っていますので葉刈りしてはだめです。

 

今回は「盆栽を一定大きさに保つ」というテーマで、整姿の中でも、葉刈りをピックアップしました。
盆栽とは人の手が入ってこそ美しくなる物です。
精魂を込めて育ててあげてください。

盆栽なび編集部

プレスリリースなどのニュース記事をピックアップしてお伝え致します。

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