盆栽鉢の名門「秀峰」(しゅうほう)とは

盆栽を長く続けると、一緒に置く飾り物や使う道具などにもこだわりが出てくるものです。
今回は、盆栽をする上では欠かせない、盆栽鉢を扱う名門「秀峰」(しゅうほう)について解説させていただきます。

盆栽鉢の種類「秀峰」(しゅうほう)とは

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盆栽鉢の素材は、主に陶器製、ようするに土の焼き物になります。
古くから名門がいくつかあり、職人の名前を品名にするのが普通です。

秀峰(しゅうほう)とは、職人「片岡秀峰」(本名:片岡晋)が1923年に創業した常滑(とこなめ:愛知県)の老舗で現在は4代目にあたります。

釉色(ゆうしょく:陶器を焼いた際、炎の性質や品の材質などの含有物質から起こる予期せぬ変色、焼き色)の作品を専門とし、サイズは小鉢から30号(約90cm)を越える超大型鉢まで。
陶法は「手びねり」「紐づくり」「型押」など。

すっきりとした造形ながら、釉色そのままの野性味ある色味が特徴です。
作品は古くから方々に売られ、現在でも盆栽や陶磁器の専門店などで広く手に入ります。
価格は数千円からあり、よほど希少価値のある物や古い物(先代が手掛けたような物)でなければ、意外とリーズナブルに求められます。

【参考サイト】
・盆栽屋.com:http://bonsaiya.world.coocan.jp/
・萬園:http://yorozuen.shop-pro.jp/
・MARUTATU:http://www.marutatu.net/

 

日本六古窯の一種「常滑焼」(とこなめやき)とは

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秀峰に代表される常滑焼(とこなめやき)とは、日本六古窯(にほんろっこよう)に数えられる炻器(せっき)・陶磁器の一種です。

歴史は平安時代までさかのぼり、当時の王朝や仏教の遺跡などに用いられたとのこと。
偶然にも、盆栽の起源と同じ頃です。

戦国時代には、織田信長によって定められた「禁窯令」(愛知県尾張北東部の瀬戸市の陶器生産を保護するための令)によって、一旦消えてなくなったという説もあります。
明治から昭和にかけては盛り上がり、現代では印象通り、小規模ながらも趣味の一つとして趣向されています。

これも諸説ありますが、常滑焼はそれほど売れ広げようとする試みが少ないとの見方もあり、盆栽や陶器の専門家の間では代表的な焼き物ではないともいわれるとか。

日本六古窯には、他に5つの有名な焼き物もあります。

【備前焼(びぜんやき)】
…岡山県備前産の炻器。釉薬を一切使わず「酸化焔焼成」によって、茶褐色や赤みのある色合いが特徴。

【瀬戸焼(せとやき)】
…愛知県瀬戸産の陶磁器。歴史はありますが、今では湯飲みや茶碗など、瀬戸で作られる焼き物の総称となっています。

【信楽焼(しがらきやき)】
…滋賀県甲賀市信楽産の陶器。狸の置物が代表的で、焼き物としては焦げや変色も活かした豪快な印象を持ちます。

【越前焼(えちぜんやき)】
…福井県丹生郡越前産の陶磁器。鉄分が多く含まれ、赤褐色が特徴。平安時代から存在しましたが、昭和後期までほぼ無名で受け継がれていました。

【丹波立杭焼(たんばたちくいやき)】
兵庫県丹波篠山市今田地区産の陶器。丹波焼、立杭焼きとも呼びます。登り窯の高温で長時間焼くため、「灰被り」と呼ばれる独特な模様と色味が特徴。

 

日本六古窯の一つ「常滑焼」の名門「秀峰」について

盆栽鉢の有名な品「秀峰」(しゅうほう)について調べてみました。
秀峰は、日本六古窯の一つ「常滑焼」の名門ながら、現在では手軽に購入できる鉢も多くあります。
立派な見栄えの品ばかりなので、あまり可愛らしい盆栽だとアンバランスになりそうですが、よくある松や柏などの盆栽ならきっと合うのではないでしょうか。
盆栽を育てるだけでなく、鉢にもこだわりたい方にはぜひおすすめです。

Image credit:https://amazon.co.jp

ヤマグチ

ヤマグチ

ライター / 作家名「山口歌糸」/ オフィスウタイト代表 / 竹取物語に関する評論文で「市民文芸ふじのみや第46号 随筆の部」優秀賞。「盆栽なび」では初心者向け情報やコラムを担当。一緒に学びましょう!

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