ウイルス感染というと、インフルエンザなどの病気を思い浮かべる方が多いかと思いますが、人と同じように植物もまたウイルス感染し、感染するとあらゆる症状が見られることがあるのです。
こちらの記事では、植物が感染するウイルスの種類や、対策方法についてご紹介しています。
盆栽はウイルス感染する!ウイルスの種類をご紹介
盆栽は屋外で栽培されることが多く、アアブラムシなどの虫などによってウイルスが運ばれてくると、これまでになかった症状が見られることがあります。
また、カビによってウイルス感染と似たような症状が見られることもあります。
それではまず、盆栽に見られる代表的なウイルス感染について見ていきましょう。
スス病
盆栽の葉や枝に黒い煤のようなものが付着している場合には、スス病の可能性があります。
スス病は6月の梅雨の入りから8月にかけて多く見られる症状で、その多くはアブラムシやカイガラムシの排泄物の中にいる菌だといわれています。
根瘤(ねこぶ)病
カイドウやボケなどの盆栽の根元にこぶのようなものが盛り上がってきたら、根瘤病を疑う必要があるでしょう。
根瘤病の原因は土の中に潜むバクテリアだといわれており、対策をせずにいると、他の植物にも病気が広がることがあります。
うどんこ病
モミジなどの葉が白い粉がかかったような状態になったら、うどんこ病の可能性が高いでしょう。
うどんこ病の原因は糸状菌だといわれ、対策をせずにいると、胞子が風に乗って飛散し、他の植物にも被害が及ぶことがあります。
盆栽がウイルス感染したら?対策方法をご紹介
注意していたのに盆栽がウイルス感染してしまったら、以下でご紹介する方法で対策してみてください。
それでは、病気ごとの対策方法についてご紹介しましょう。
スス病
植物に付着している黒いスス状のものを、ティッシュペーパーや古くなった歯ブラシなどでこすってみましょう。
軽度な症状ならこの方法で落とせますが、広がってしまっている場合には、薬剤の散布がいちばんの対策方法です。
なお、花が開花中で薬剤の散布をしたくない場合には、日当たりが良い場所を選んでシャワーで洗い流す方法がおすすめできるでしょう。
根瘤病
こぶ部分を切り取り、切り口には殺菌作用がある薬剤を塗布しましょう。
また、根瘤病は高温多湿で起こりやすいといわれていますので、水はけが良い土に替えるといった対策もあわせて行っておくと良いでしょう。
うどんこ病
うどんこ病対策用の薬剤を散布して様子を見ましょう。
花をつけている時期なら、重曹と水を1:1000の割合で溶かして重曹水を作り、スプレーで散布するという方法でも良いでしょう。
今回は、盆栽がかかりやすいウイルス感染の種類や症状、対策方法についてご紹介してきました。
大切な盆栽がウイルス感染してしまったら本当に悲しいですが、感染に気付いてすぐに対策をすれば、植物を守ることは可能です。
ウイルス感染は早期の発見と対策が大切ですので、万が一の症状を見つけたら、すぐに対策をしてくださいね。