盆栽に使用される樹種は約300種類と豊富にありますが、どんな木でも盆栽に出来るのか疑問に思ったことはありませんか?
よく見られるマツ以外に花を楽しむサクラ・葉を楽しむカエデ・実を楽しむカキなど、盆栽として栽培できる種類は様々です。
しかし、どんな木でも盆栽に使用できるわけではありません。
では盆栽に適さない木はどんな木でしょうか?
・寿命が短い
盆栽は何十年とかけて大切に育てながら楽しむものです。
イタリアの盆栽博物館で展示されている世界最古と呼ばれる盆栽は、樹齢が1,000年以上あると報告されています。
一般的には、丁寧に手入れをして育てれば何年も何十年も楽しむことができます。
ですから長く盆栽を楽しみたい場合は、寿命の短い木は適していません。
(例)ジンチョウゲ、一年草
・異なった気候で育った木
南国で育った木を寒い土地で育てるのは難しいですよね。
なぜなら、南国で育った木は寒さに弱いからです。
反対に寒い土地で育った木は暑さに弱いですね。
このように育った環境で木の生態は大きく変わります。
よってその土地に合った木を選ぶことが失敗しないコツと言えるでしょう。
・葉が大きい木
鉢に植えて小さく育てようとしたとき、木の大きさは変えられますが残念ながら葉の大きさは変えられません。
盆栽とは陶磁器の鉢などに植物を植えて仕立てながら鑑賞し楽しむことです。
ですから、木は小さくできても葉が大きければ見た目のバランスが悪くなってしまいます。
よって葉が大きい木は盆栽には適さないといえるでしょう。
(例)ヤツデ
・ゼニゴケは要注意!使用してはいけない苔
盆栽にとって苔は重要な役割を果たしています。
例えば、木の存在を引き立たせる以外にも、土が乾燥してしまうのを防いだり、植えたばかりの鉢から土が落ちてしまうことを防いだりします。
見た目だけでなく大きな役目のある苔ですが、苔だからといってどんな苔でも盆栽に使って良いわけではありません。
特に注意してほしい苔は「ゼニゴケ」です。
ゼニゴケは繁殖がとても速く除去しにくい苔の一種で、盆栽の木を守るどころか、木の生育を邪魔し最悪は枯らしてしまう可能性もあります。
また、見た目も悪いため使用してはいけない苔の代表例として紹介されていることが多いのです。
・まとめ
基本的に寿命が長く、強い木が盆栽に向いているといえます。
枯らさないためにもなるべくその土地に合った木を選び、大切に育てながら変化していく木の姿を楽しんでみてはいかがでしょうか?