「盆栽を始めよう!」と思った時、大事なことは何でしょうか。
育て方を勉強する、環境を整える、世話をするための時間を作るなど色々ありますが、今回は「育てやすい盆栽の種類」について学びます。
盆栽自体が丈夫で強い品種だと、盆栽の心得のまだ浅い初心者でも比較的、楽に育てられます。
いくつかおすすめの品種があるのでまとめました。
盆栽は「松」に始まり「松」に終わる
盆栽と聞いて誰もが思い浮かべるのが「松」ですね。
松は太い幹と尖った葉が特徴で、世話次第で素晴らしい芸術作品に仕上がります。
ですが、実は「松」は初心者にもおすすめの品種です。
代表的なのが「黒松」「五葉松」で、近所の和風の家の庭などで見かけたことがあるでしょう。
どちらも丈夫で強く、水やりも乾き気味で大丈夫なので世話も楽です。
・松の水やりの目安(品種や環境によっても変わります)
春秋頃…日に一回
夏頃…日に数回
冬頃…三日に一回
あとは日中にたっぷりと日が当たり、風通りも良い場所に置くと、ぐんぐん育ちます。
夏だけは日差しで参っちゃうことがあるので、置く時間を調節するか、日陰に避難させましょう。
初心者でも楽しめる「花物」「実物」
松よりもっと彩りのある盆栽が欲しいと思う方には、四季に花をつける「花物」か、実をつける「実物」がおすすめです。
代表的な品種をいくつかまとめました。
・桜…暖かくなる春の初め頃に薄桃色の花を咲かせます。
・梅…桜よりやや早い時季に濃い桃色の花を咲かせます。
・楓…モミジなども同じで、秋頃に紅葉を楽しめます。
・サクランボ…春から梅雨頃にかけて花と実をつけます。
・ベニシタン(紅紫檀)…バラ科の品種。初夏に小さな花をつけ、秋冬には赤い実をつけます。
「松」と比較すればどれも手間がかかり、丈夫さも若干落ちますが、四季を楽しめるので育て甲斐のある盆栽です。
ちなみに盆栽のサクランボの実は鳥にすぐ食べられちゃいます(盆栽あるある)。
上記の中でもおすすめなのがベニシタンで、寒さに強いので初心者向けといわれます。
松以外の盆栽を、と考えるとつい桜や梅などに魅了されますが、初心者にはまずベニシタンをおすすめしたいですね!
理想の樹形に近いものを買う
盆栽の楽しみは「整枝(枝を針金や紐などで矯正)」と「剪定(枝を切る)」ですが、始めたばかりですぐに思い通りにはできません。
そこで薦めたいのが「理想の樹形の盆栽を買う」ことですね。
芽から楽しむのも醍醐味ですが、まずは好みに合った樹形やサイズ、品種などを買い求め、世話をする習慣から身につけるのが良いでしょう。
松以外の品種だと特にこまめな世話が必要(松でも放置は厳禁!)なので、この「世話ができるかどうか」が盆栽に向いているか決まるポイントです。
まずはぜひ成木の盆栽を買い、一年を健やかに過ごさせるのを目標にしましょう!
まとめ「初心者にオススメなのは松か紅紫檀」
ここでは、初心者でも育てやすい盆栽についてまとめました。
初心者に最もおすすめなのは「松」の一種で、また季節を楽しみたいなら「紅紫檀(ベニシタン)」も丈夫でおすすめです。
盆栽初心者はつい世話を忘れたり、こまめにし過ぎたりしがちなので、まずは丈夫で強い品種を選び、盆栽のある日常に慣れてみてはいかがでしょうか?