盆栽の輸出は難しい? BONSAIは世界に広がっている!

海外でも「BONSAI」という言葉が広く知られています。
和の美しさ、小さな自然が織りなす静かな世界、そんな盆栽の魅力が海外の人たちの心を強く掴んで、現在では非常に輸出が増えているのです。
特に富裕層に支持されている盆栽の輸出状況について、お伝えしていきましょう。

 

盆栽が海外で人気の理由

日本で盆栽は平安時代から続く文化として知られていますが、日本人の多くが年配者の趣味というイメージを持っているかもしれません。
ですが、現在海外では盆栽が長年ブームとなっていて、「BONSAI」は海外の辞書に掲載されるなど世界共通語となりました。
なぜ人気があるのか?というのは諸説ありますが、日本に観光にくる外国の方のほとんどが寺や古き良き時代が残った街並みなど、和の美しさを愛しています。
盆栽は小さな鉢の中でそういった日本ならでは美しさ、大自然の静けさを表現されている部分に魅力を感じているのです。
生き物なので、毎日世話をすることによって愛着も生まれますし、持ち主それぞれが思い描く盆栽を作り上げることが可能なため、まるでアート作品を作り上げているような感覚になれるのも理由の一つかもしれません。

盆栽海外

さらに、盆栽には「この木を使うものだ」という決まり事はないので海外のアーティストが盆栽を作っていたり、一般家庭でも盆栽を楽しむことも多くあります。
海外ならではのオリーブやトロピカルな木を植えて、盆栽を楽しむ人が増えてきました。
日本人が盆栽をするのと同様に、日々の暮らしに生きた芸術を添えることに楽しさを見いだす人は多いです。

 

盆栽の輸出額は右肩上がり

現在、海外でブームとなっている盆栽は2001年では6億円程度だった輸出額が、2016年には80億円を超えるほどの右肩上がりな流行を見せています。
和食、と同様に魅了される外国人が多く、日本国内で開催される「世界盆栽大会」には実に40の国から愛好家が参加したと評判でした。
海外でも各地で盆栽教室が開催されていることから、多くの人が盆栽に興味を持たれていることが窺えます。

ただ、日本の盆栽を海外に輸出する際には、しっかりと植物検疫条件を満たす必要があります。
日本での条件ではなく相手国の条件ということになり、輸入許可証や栽培地検査などクリアした上で輸出が可能になります。
このような面倒な検疫があるにも関わらず、多くの輸出が行われている現状を鑑みると、より盆栽が人気であることがわかるのではないでしょうか。
また、新型コロナウイルスの影響で輸出量は2割程度軽減されたと考えられていますが、2019年で約102億なので、まだまだ盆栽は世界に羽ばたく力をもっているといって過言ではありません。
一時的な減少と予測されるので、今後はまた回復するのではないかと考えられています。

 

日本で古くても海外では新しい

日本では、盆栽はお年寄りの趣味としてイメージされ、古いと思われがちです。
しかし、外国人から見れば「美しくて素晴らしい!」と新しい価値として捉えられ、魅力的な日本の文化として認知されています。
古いという固定観念を捨てて、改めて盆栽を見つめ直してみるのも良いのではないでしょうか。

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