『盆栽を宅配便で送れるのか否か』というタイトルですが、先に結論を申し上げますと、おおむね可能です。
色々なご事情があって、お持ちの盆栽を手放すかたや、友人知人に贈られるかたもいらっしゃいますよね。
今回はそんな方々の為に、盆栽をヤマト運輸・日本郵便などの宅配便や郵送で安価で安全に発送する為の配送方法と梱包方法についてご紹介しましょう。
梱包方法について
盆栽は風通しの良い場所を好む為、盆栽の梱包は、発送直前に行いましょう。
小品盆栽などの小型の盆栽を送る場合は、まず鉢全体を濡れた新聞紙で覆います。
こうする事により、土が乾燥したり、輸送中に土が舞うのを防ぐ事が出来ます。
濡れ新聞紙で鉢全体を覆ったら、ラップで包みます。
注意すべきは、あくまで鉢の部分だけで包んでください。
土から出ている樹木の部分は、沢山呼吸をさせた方が良い為、そのままの状態にしておいて大丈夫です。
ラップで鉢を包んだら、次にプチプチ(気泡緩衝材)で鉢を2~3重に巻きます。
それが出来たら、次は梱包材に使用する段ボールを用意しましょう。
送る盆栽のサイズに合った段ボールを用意するのですが、丁度良いサイズの段ボールが手に入らない場合、盆栽のサイズに合わせて、段ボールを切り張りして加工してください。
段ボールの底の部分には、輸送中の衝撃から盆栽を守る為、段ボール板をもう一枚敷きます。
段ボールの底に敷く段ボール板は、盆栽の鉢から漏れ出た水分で浸水しない様、念の為ビニール袋を巻きつけておきましょう。
この段ボール板に、先に準備しておいた盆栽を乗せ、盆栽の鉢の部分と段ボール板を合体させ、テープで固定させます。
盆栽を固定させた段ボール板を段ボールの底に設置し、隙間には新聞紙や緩衝材を入れ、段ボールの中で鉢が動かないようにしっかりと固定します。
輸送中に傾けられたり、上下逆さまに置かれてしまわないよう、段ボールの上面には必ず『天地無用』や『割れ物注意』と目立つように書いておきましょう。
ゆうパックでの送り方
送料: 810円〜
サイズ: 60サイズ
重量: 25kgまで
発送場所: 郵便局の窓口・コンビニ
追跡番号 :あり
補償: あり
※2023年6月現在
ゆうパックは3辺の長さの合計が170cm以内かつ重さ25kg以内の荷物であれば送れる為、一般的な物から業務用の荷物まで送る事が可能です。
一般的なサイズの盆栽は、樹高約60cm以上で一般盆栽、大品盆栽(だいひんぼんさい)と呼ばれます。
樹高が約20cm以下の盆栽の事を小品盆栽(しょうひんぼんさい)と呼び、盆栽のサイズは当然ながら様々です。
小品盆栽であれば、マンションのベランダや狭いスペースにも飾る事が出来、贈り物にも最適でしょう。
近年、需要の多い盆栽は、この小品盆栽だと言われています。
ゆうパックには追跡機能や保障が付く事、配達員による手渡しでのお届けになる事などから、安心して繊細な盆栽を送る事が出来ますね。
全てのサイズ区分で重量25㎏まで対応しているゆうパックなら、鉢や土の重さが加わる盆栽でも重量25kgにはなかなか達しないため、重量制限を気にせず、安心して盆栽を送る事が可能ですが、大きめの盆栽を送る際には、事前に重さを確信しておきましょう。
ヤマト運輸の宅急便で盆栽を送る方法
予想送料 : 2400円〜
予想サイズ: 180サイズ
発送場所: ヤマト運輸の営業所・コンビニ
追跡番号: あり
着払い: あり
補償: あり
※2023年6月現在
盆栽はヤマト運輸の宅急便でも送る事が出来ます。
宅急便は3辺の合計が200cm以内かつ重さ30kg以内の荷物が対象となります。
宅急便はゆうパックとは異なり、120サイズですと重量15kg以内、140サイズですと重量20kg以内、160サイズだと重量25kg以内という制限があり、送料はゆうパックよりも少し高くなります。
樹高約60cm以上の大品盆栽を送る場合、荷物サイズは180サイズが予想されます。
180サイズにもなる大きなサイズの盆栽を送る場合は、ヤマト運輸の宅急便一択となりますね。
ヤマト運輸の宅急便は、ゆうパック同様に追加料金なしで追跡や補償のサービスを受ける事が出来、補償額が最大30万円なので、30万円近くになる有名な盆栽師さんの作品であっても安心して送る事が出来ます。
以上、『盆栽は宅配便で送れる』と先に結論付けましたが、どこで送るかや、盆栽の大きさによっては制約がある事をご理解頂けたと思います。
先人が心を込めて育てた盆栽。
あるいはこれから、心を込めて育てて欲しい盆栽。
いずれにせよ、ルールを守って安全にお届けしたいですね。