盆栽盗難事件簿

時折、盆栽の盗難事件が起こり、報道されるのをご存知でしょうか。
今回は、近年起こった盆栽の盗難事件の概要をいくつか紹介します。

 

2020年2月9日「ワシントン州立博物館盆栽2鉢盗難」

2020年2月9日、米ワシントン州の州立博物館に展示されていた高価な盆栽2鉢が盗まれる事件が発生。

盗まれた盆栽は、歴史のある「クロマツ」「グミの木」の2種。

クロマツは、第2次世界大戦中にブリキ缶の中で育てられ、日本人強制収容所に収容されていた「フルザワ・ジュザブロー」氏が手入れをしたもの。

グミの木は、1946年から育てられ、女性盆栽家のパイオニア「ハタナカ・キヨコ」氏が制作したもの。

価格は明らかにしていませんが、ひと鉢で数千ドルの価値があるとのこと。

その後、博物館側が「盆栽は手入れを間違えれば枯れて価値がなくなる。速やかに返還してほしい」と声明を出したところ、11日に博物館へ続く道の上に盆栽2鉢が置かれているのを警備員が発見。

盆栽は枯れておらず、グミの木の枝が少し折れている程度の被害で済みました。

博物館の監視カメラには、フード付きのスウェットを来た2人組が展示室に侵入する様子が捉えられていました。

参考サイト:CNN
「盆栽2鉢が盗難被害、「返して」と訴え 米博物館」
https://www.cnn.co.jp/usa/35149282.html

「盗まれた盆栽2鉢、無事に戻る 米博物館」
https://www.cnn.co.jp/usa/35149385.html

 

2019年1月12~13日「喜楽園盆栽7鉢盗難」

2019年1月12日夜から13日未明にかけ、江戸時代から続く老舗盆栽店「喜楽園」(埼玉県川口市)の盆栽など計7鉢が盗難されました。

盗まれた盆栽の中には、樹齢約400年の「真柏(しんぱく:ヒノキ科)」も含まれます。
高さ約85センチ、幅約60センチの大物で、「国風盆栽展」で過去に入選した盆栽。

他には真柏が3鉢、五葉松が3鉢、被害総額は数百万円に及ぶとのこと。

同園では、川口の盆栽文化に親しんでもらうため、園内の敷地を開放していました。

「樹齢400年「名品」盆栽盗難「こっそり返して」」
https://www.sankei.com/affairs/news/190115/afr1901150033-n1.html

 

2018年5月・11月「藤樹園盆栽盗難」

2018年5月と11月に、埼玉にある盆栽村の「藤樹園」にて、高級盆栽が盗難被害。
2件合わせると10鉢以上、被害総額は2000万円に上っています。

概要は詳しく報道されていませんが、監視カメラに盗難の様子も捉えられていた、あるいは海外の窃盗集団の仕業といった噂もあります。

 

まとめ

盆栽は屋外に置いておくものなので、古くから盗難被害はとても多いといわれます。
大きな盆栽店や博物館での盗難被害の件をまとめてみましたが、実際は小規模な盗難やイタズラなども多いようです。
アメリカの件では、監視カメラに犯人たちの姿が映っていたことによって、返還につながったともいわれています。
世界的な盆栽ブームによって、高価な盆栽も増えてきた中、防犯意識も同時に高めていかないといけないのかもしれません。

盆栽なび編集部

プレスリリースなどのニュース記事をピックアップしてお伝え致します。

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