今回は、盆栽スケッチ手順(その2)です。よろしければ(その1)からご覧ください。
▲「作品:ヤマモミジ」 渋谷菜々子
葉っぱに色を塗っていく
新芽の茎がピンクのような赤のような色なので、そこから塗っていきます。
意外にもビビッドなカラーで驚き。
ヤマモミジの葉は縁(ふち)が赤いので、着色していきます。
さて、いよいよ葉っぱの色ですが、私が持っている48色の色鉛筆セットの中に、緑色は7種類もありました。
今回はそこから以下の3色に絞りました。
塗っていく。
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葉脈のアップはこんな感じ。
<ヤマモミジの葉っぱを描くポイント>
■全体に薄緑を塗る
■葉脈の部分は、色を塗らず白で残す
■濃い緑で細かな葉脈を描いていく
■新しい葉っぱは光が透けて見えるので、黄色に近い薄緑を使う
結局5色ほど使い分けました。
1番難しくて、楽しかったのは苔
苔ってかなり複雑な色をしていて、どう描いていいか検討もつかなかったのですが、
かなりこだわったおかげで、今回1番うまくいった部分となりました。
まず苔に塗り始めた色は、
■緑3色
■茶色2色
■灰色
■紫っぽい灰色
■黒
と、かなりたくさんの種類。これらを入念に塗り重ねました。
たくさんの色鉛筆を苔に使う。
始めは「いまいち質感が出ないし、あのジメジメした感じが出ないなあ・・」と行き詰まったのですが、最後にブルーを重ねると、いまにもカビが生えてきそうな湿気を演出することに成功しました!
ブルーを重ねる。
おお〜、ジメジメしてきた。
<苔の質感を演出するうえで大切なこと>
■黄色でハイライトを入れる
■最後に暗めのブルーを全体に塗り重ねる
幹は、途中から色が違う
幹のざらざらとした質感を出すことには失敗してしまったのですが、
よーく幹を観察しているうちに、気づいたことがありました。
幹ってグラデーションがすごい!ということ。
なにも見ないで描いていたら、幹なんて絶対茶色1色で塗ってしまいそうだったのですが、My盆栽を見つめると、以下のことに気づきました。
<幹について – 私の盆栽の場合>
■途中から青々とした緑色になっている
■光があたって真っ白に飛んでいる箇所がある
■意外と、先端の方が濃い茶色
そうして完成した盆栽デッサンがこちら
5時間かかって、ようやく絵が完成しました。
本当はもっと葉っぱの質感を出したかった。でもこれが限界。
逆サイドから見るとさらにリアル!(とくに鉢&苔)