盆栽の水やり・葉水の方法「季節・時間など」

植物の世話で最も基本的なのが「水やり」です。
盆栽ももちろん同じで、水の栄養が不可欠になります。

ここでは盆栽の基本中の基本「水やり」について学びましょう。
長年盆栽を育てている玄人の方も、復習に役立ててください!

盆栽にあげる水の量「回数は少なく、しっかりとあげる」

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盆栽の水やりにはいくつかの決まりがあります。
まず「水を一度にしっかりやること」です。
鉢の下の皿に水が滴り落ちるくらいの量が良いといわれます。

鉢の大きさや深さにもよりますが、土の表面が濡れたから充分と思って止めると大体足りなくなります。
一度適量をやり、じょうろを止めて待ち、下から水が落ちなければまたすぐにやるなど回数を分けることが重要ですね。

水が多過ぎると根腐れの元になり、足りないと乾いて枯れてしまうので、鉢や品種に合わせた適量を見極めましょう。

「冬の水やりに要注意!」季節別の水やり

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次に大事なのは季節です。
目安は大体決まっているので、以下にまとめました。

春:日に1回
夏:日に2回
秋:日に1回
冬:2~3日に1回

夏はジメジメ、冬は乾燥のイメージですが、盆栽(植物全般)に関していえば逆です。
冬は貯えた水が乾きにくく、夏は暑さですぐに乾くので、推奨回数が大きく異なります。

盆栽を枯らしてしまう原因の大半が「冬に水をやり過ぎること」といわれるので、特に注意が必要です。
上記はあくまでも目安なので、梅雨時、強い雨が降った、猛暑日が続いているなどの場合はその都度対策しましょう。
日当たりを一定に確保してあげれば、屋内に避難しても大丈夫です。

水やりをする時間

水をあげる時間に関しては、実は特に決まりがありません。
盆栽も元々は自然界に自生する植物なので、日々の周期に自らを慣らす力があります。
大事なのは「水やりをする時間を一定にする」ことです。

とはいえ、日中の一番日差しの強い時間と気温が高くなる時間「12~14時」には水やりが済んでいると良いですね。
強い乾きやダメージを抑え、光合成もたっぷりできるようになります。

盆栽の水やりに使う道具あれこれ

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盆栽の水やりに使うのは、観葉植物などと同じで「じょうろ」「霧吹き」などです。

盆栽には盆栽用のじょうろがあり、普通のじょうろよりも先端のハス口の穴が細かく、水が霧状に出ます。
材質はプラスチック製、ステンレス製、銅製など。
一番おすすめなのが銅製で、他の材質よりもやや値が張りますが、耐久性に優れて長く使えます。

霧吹きは「葉水」(以下で後述)に使います。
盆栽用じょうろよりも霧状の水が少量ずつ出せるので、葉や細い枝などを傷めることなく水分を与えられます。

他にストローやポンプ、タイマー機能などを使った自動水やり機も最近は増えていますね。
じょうろや霧吹きと同様、販売サイトやホームセンターなどに行くと手に入りますよ。

葉水って何?

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盆栽の水やりでもう一つポイントとなるのが「葉水」です。
意味は字の通り「葉に水をかけること」です。

葉から水分を吸収させるだけでなく、葉や枝などについた汚れや埃などを洗い流し、光合成の効果を促す役割を果たします。

盆栽用のじょうろで霧状の水をかけるか、霧吹きを使ってしっかりと洗ってあげましょう。

【まとめ】水やりの正しい知識を身につけよう

盆栽の水やりについて基本的なことをまとめました。
水やりには水分を吸収させるだけでなく、葉や枝を洗い流す役割もあります。
盆栽の品種、大きさの他、季節、気温、天候なども関係するので、基本を押さえつつ柔軟に対応することが大事です。

水やりの基本を身につけると、盆栽を育てるのが上手になるといわれます。
正しい知識を身につけ、盆栽を長生きさせてあげましょう。

ヤマグチ

ライター / 作家名「山口歌糸」/ オフィスウタイト代表 / 竹取物語に関する評論文で「市民文芸ふじのみや第46号 随筆の部」優秀賞。「盆栽なび」では初心者向け情報やコラムを担当。一緒に学びましょう!

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