盆栽にまつわることわざと聞くと、どのような種類を思い浮かべますか?
盆栽という言葉がそのまま使われていることわざは見当たりませんが、実は、盆栽にまつわることわざはいくつか存在しているのです。
こちらの記事では、3つのことわざと、その意味をご紹介しています。
盆栽にまつわることわざをご紹介
それでは早速、盆栽にまつわる3つのことわざとその意味についてご紹介しましょう。
覆水盆に返らず
覆水はこぼれ落ちた水を意味し、盆は水を入れる鉢を意味しています。
つまり、「こぼれた水は二度と盆に戻らない」という意味になり、「一度行ってしまったことは取り返しがつかない」という意味になります。
また、「離縁して夫婦は二度と復縁しない」という意味もあるのです。
確かに、盆からこぼれた水は、土に吸収されたりアスファルトの上で蒸発してしまったりしますので、二度と盆には戻りませんね。
桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿
桜も梅も、日本を代表する樹木で、それぞれに美しい花をつけることで知られています。
しかし、その花のつけ方は桜と梅では異なり、それがことわざの由来となっているのです。
まず桜ですが、桜の枝は複数に分かれながら長く伸び、その先に花をつけます。
一方の梅は、伸びた枝全体に花をつけるという特徴があるため、細かく伸びてきて小枝を切ることで、より花をつけやすくなるといわれているのです。
つまり、「花をつけるはずの桜の枝を切ってしまうのは頭が良くない人がやること」「栄養をとってしまう梅の小枝を切らないのも頭が良くない人がやること」ということになります。
転がる石には苔が生えぬ
苔は、ひとつ場所で時間をかけて成長する植物です。
たとえば、盆栽を始めたばかりの頃の苔は小さくても、何年、何十年と時間をかけて成長した苔は大きくて立派ですよね?
では、転がる石には苔が生えぬとは、いったい何を意味しているのでしょうか。
実は、このことわざには2つの意味があるのです。
なお、いずれも石を人間に見立てています。
1.よく動き、よく働く人は生き生きとしている
2.仕事や住まいをコロコロと変える人は成功しない、信用できない、お金も貯まらない
同じことわざでも、まったく異なった意味を持つことがわかりましたね。
今回は、盆栽にまつわる3つのことわざをご紹介してきました。
見聞きしたことはあっても、意外と知らないのがことわざの意味ですので、知識を広げたい方はぜひ、参考にしてくださいね。