苔(コケ)の育て方

スナゴケ

苔というのは盆栽にとって切っても切り離せない存在です。
盆栽の美しさを保ち、保水性も補ってくれる苔は非常に重要だと認識されています。
苔はなんとなく強いイメージがあるので、そのままでもOKだと思われがちですが、実はそうではありません。
ここでは、苔の育て方のポイントをご紹介するので参考にしてみてください。

 

苔の種類

一言で苔といってもいろいろな種類が存在しているのです。
せん類という種類が一番盆栽には適していて、地面から直立して生えるものもと地面を這って生えるものの2種類があります。
せん類は非常に種類が多く、日本国内だけでも1,000種類上あるので、全てを把握するのは難しいでしょう。
形や大きさなどはさまざまありますが、見た目の印象もよく、盆栽で使うにもぴったりだと考えられてるのです。
そのほかに、たい類、ツノゴケ類という種類もあります。
この2種類は、見た目的に扱い憎いことと用土の通気性が悪いため、盆栽には不向きです。

 

盆栽に使われている苔の種類

1つの種類でも数多くの苔が存在していますが、その中でも盆栽に使われる苔はある程度種類が絞られています。
何も知らずに、盆栽と相性が悪い苔を使ってしまわないためにも、育てからを知る前にしっかりと理解しておきましょう。

スナゴケ

Image Credit:https://ja.wikipedia.org

苔盆栽と呼ばれる、苔だけでできた盆栽でもよく使用される苔です。
見た目的にも可愛らしく、ふわふわとした印象なので、非常に多くの人が使っています。
スナゴケはギボウシゴケ科と呼ばれる種類の1つで、大きめ的には小さいものから中くらいのものまであるため、非常に使いやすいです。
直立性で、大体5cmくらいですが、全ての大きさが揃っているわけではなくて、不規則な状態で存在しています。

ギンゴケ

Image Credit:https://ja.wikipedia.org

小さな苔で、大体1cmくらいしかありません。
カサゴケ科で、丸い胞子体は垂れ下がっているような形をしているので非常に可愛らしく、盆栽に使用することがたくさんいるのです。
どこにでもある苔で、都会から高山まで広い範囲で分布していることも使いやすさの秘密だといえます。

ハイゴケ

Image Credit:https://ja.wikipedia.org

中くらいの大きさで、ハイゴケ科です。
這うような形の苔ですが、盆栽の乾燥防止対策として使われることが多く、見た目の美しさよりも機能性を重要視されがちな苔かもしれません。
日本全国どこでにもある苔なので、見たことがある人も多いです。

 

苔の育て方のポイント

苔の種類を理解したところで、今度は育て方をご紹介します。
理解していないと、十分に苔の良さを発揮できないので、注意しましょう。
基本的に、盆栽と同様の育て方を行なっておけば特に問題はありませんが、苔の種類によっては水分を吸収しすぎたり、養分が少なくなってしまったりと不具合を生じる可能性もあるのでよく観察してください。
また苔に水分が奪われてしまう可能性もあるので、定期的に余分な苔は排除すると良いかもしれません。

光と水が最も重要なポイント

苔を育てる上で大事なことは、光と水です。
盆栽を育てている人からすれば、当たり前のことかもしれませんが、苔の育成には非常に重要だと考えられています。
苔は暗いところでは育ちが悪く、感想にも弱いので丁寧な水やりと光の調節が必要です。
光が必要といっても直射日光はあまりよくないので、半日陰くらいの場所で補完しましょう。
水やりは、基本的に盆栽と同じようなタイミングでOKですが、気温の下がる朝夕に関しては、しっかりと水やりをする必要があります。

肥料も時折必要になる

肥料と聞くと土に必要なものだ、という印象が強いですが実は苔にも必要です。
苔は、光合成を行うことによって必要なエネルギーを作り出すことができています。
しかし、表面からも僅かではありますが、養分を吸収しているので、作り出す以上に養分が必要な場合もあるのです。
そういった必要エネルギーを補うためにも、肥料を使うことが効果的になります。
週1回程度のペースで、薄めに希釈した肥料を霧吹きで散布してあげると、いつまでもキレイな緑色の苔をキープすることが可能です。
規定量よりも若干薄く作ることがポイントで、規定量は盆栽に合わせて設定されているので、苔に使用するとなるとちょっと濃すぎます。
あまりにも養分を与えてしまうと、逆に育ちが悪くなるので注意しましょう。

 

苔は盆栽に必要な存在

苔の育て方をご紹介しました。
盆栽の水分を保ったり、見た目を美しくしてくれるためにも、ある程度苔は必要になります。
苔の種類をまず選定するところから始まりますが、盆栽に使用した後も盆栽同様にきちんと手入れをすることによって、いつまでも美しい見た目を保つことができるのです。
育て方のポイントも難しいことはないはずなので、意識して試してみてください。

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