盆栽は、鉢に植えて毎日水やりをすればOK！というわけではありません。
きちんと手入れをしなくては、病気になる可能性は大いにあります。
今回は、病気の原因や予防方法をお伝えするので、日頃の手入れの参考にしてみてください。
盆栽が病気になる原因
盆栽は、手入れをしないと病気になるということはわかっていても、具体的にどんなことが理由で病気になってしまうのか？といったことを知らない人は意外に多いようです。
特に最近盆栽を始めてみたという初心者の方ですと、病気になる原因が分からずに大事にしていたつもりなのに！とショックを受けてしまうかもしれません。
そうならないために、まずは病気になる原因を理解しておきましょう。
水やりのタイミングや量を間違っている
盆栽を元気に育てるためには、まずは水やりが重要だと思っている人がほとんどです。
たしかに、水やりは大事ですが必要以上に水を与えると、ずっと水が盆栽にある状態で鉢のそこで溜まっていることもあります。
水は大事ですが、盆栽は水はけが悪い状態だと、逆に盆栽が病気になるのです。
害虫対策ができていない
盆栽を始めたばかりの人が見逃しがちなのは、害虫対策だといえます。
害虫は、春先や湿気の多い時期に現れて、盆栽の葉や根を食べてしまったり、栄養を吸い取って病気を引き起こすのです。
きちんと対策を行っていれば、問題はありませんが害虫についての認識がないと、病気になりやすいでしょう。
カビや細菌
盆栽を日当たりが悪い、風通しが悪いところに置いていると土にカビが発生したり、バクテリアのような細菌が発生することがあります。
一度発生してしまうと、なかなか盆栽が元気を取り戻すことが難しく、結局はまた新しい盆栽を作ることになってしまいます。
病気の種類と予防
盆栽が病気になる原因もそうですが、代表的な病気とそれらの予防策も理解しておくといざというときに困りません。
基本的にパッと見て「病気だ」とすぐにわかるものばかりなので、自力で改善できるのかそうでないのか判の断基準にしてください。
根腐れ病
盆栽を育てている人なら一度は体験したことがあるのでは？という病気です。
名前の通り、盆栽の根が腐ってしまって放っておくと盆栽が枯死してしまいます。
植える木の種類は全く関係なく根腐れ病は発生してしまうため、盆栽を始める人はまず「根腐れさせないようにする」ことを意識してください。
さまざまな要因が重なって発生しますが、主に水のやりすぎ・あげなさすぎによって引き起こされます。
予防対策としては、木灰などで上澄み液を作って、少量土に与えましょう。
また、適期に植え換えを行うことも予防の一環になります。
スス病
盆栽の葉や枝に黒いススのようなものがついて、枝が次第に枯れていってしまう病気です。
季節的に梅雨から8月頃までに発症することが多く、盆栽を置いている場所が日当たりや風通しが悪い場合によくあります。
置き場所が悪いと、どうしても害虫が発生する可能性が高くなり、知らぬ間に病気になっていることがほとんどです。
日々の手入れの中で害虫を見つけたらすぐに駆除すること、もしもスス病？と思うような葉を見つけたら切って焼いて処分してください。
予防策としては、害虫が発生しないように週に1度くらいのペースで薬剤を吹き付けておくと効果的です。
斑点病
盆栽の中でも雑木盆栽で発症しやすい病気だといえます。
見た目にも葉が褐色・黒色・灰色などの斑点が出てくるのですぐわかります。
そして、落葉時期ではなくてもポロポロと葉が落ちてきます。
原因は、スス病と同じように風通しの悪い場所に置くことで、葉や土がカビたり細菌が発生することによって引き起こされる病気です。
予防対策としては、まず盆栽の置き場所を変えること、また葉にポルドー液を散布して感染を防いでください。
日々の対策で病気は最小限に防ぐことが可能
盆栽の病気は、急に訪れるわけではありません。
毎日の手入れと対策を行うことによって、必然的に予防することができます。
せっかく大事にしている盆栽なので、極力病気にならないようにその対策を講じてあげましょう。
それでも病気になってしまうことはありますが、経験を積むことでその頻度も少なくなってくるはずです。
失敗を活かして、より良い盆栽ができるように試行錯誤してみてください。
