盆栽のジン・シャリとは?

ジン・シャリを盆栽に上手に生かせるようになれば、もう盆栽についてはよく理解していると言っても過言ではありません。
ジン・シャリは本来自然界で発生する状態なので、自分で作り出そうとするならそれ相応の技術が必要になります。
今回は、盆栽の楽しみ方の1つであるジン・シャリについてお伝えしていくので、参考にしてみてください。

盆栽

 

ジン・シャリってなに?

ジン・シャリとは、枝や幹が一部枯れて白骨化したもののことです。
通常、自然界で発生する強風・落雷・日照りで乾燥などが発生した場合に、枝幹が裂けて風化した状態が白骨化したような白い状態になります。
白く風化した枝幹と、少しだけ残った水吸位のコントラストが、まるで生と死が混在しているような雰囲気が出て、圧倒されるのです。
大きな樹木だけではなくて、盆栽でも発生させることはできます。
白骨化した部分によって、ジンとシャリに分けられていて、樹芯や枝先だったらジン、幹だったらシャリです。

ジン・シャリを盆栽で作る場合、本来は生きている部分を一部あえて壊死させて、その他の部分を生かしておくという方法なので、自然の厳しさや生命を感じられるでしょう。
小さな盆栽の中に、大きな自然が入り込んだような雰囲気を出せるので、盆栽をしている人なら一度はチャレンジしてみたい手法の1つです。

 

ジン・シャリを作る方法

ジン・シャリは、人為的に作ることは可能ですが、方法が悪ければ木をだめにしてしまうので、適切な時期に適切な方法で行わなくてはいけません。
また、適している種類は、ほとんどの針葉樹が適しているのでそこまで不安に感じなくても大丈夫だといえます。

 

作るのに適した時期

ジン・シャリを作ろう!と思っても、単日で完成するものではないので、長い目で見ておかなくてはいけないです。
適した時期は、3月中旬から4月の中旬が良い都されていて、樹液が流動的になるので樹皮に水分が多く、てで剥くことが簡単になります。
無理に作ろうとすると見栄えが悪くなったり、木がダメになったりするので、適した時期にまずは作業してみましょう。

 

ジンの作り方

ジンにする枝の芯以外の樹皮を全部まず剥ぎ取ってください。
樹皮を取ったら、ペンチを使って枝が先細りになってと張るように削ぎ、自分がイメージしている長さにします。
最終的には、サンドペーパーを使って整えましょう。
もしも用意できるのであれば、ジン用のカッターがあるので使ってみるとより綺麗に仕上がります。
その後、ジンの部分に硫黄合剤を塗って、乾燥させると腐敗を防ぐことが可能です。

 

シャリの作り方

まず、盆栽がどこから水や栄養素を取り入れているのかを把握してください。
誤って主要部分を切断すると、全く栄養がいかなくなりすぐにダメになるので、注意します。
3ヶ月程度かけて、シャリにする部分の樹皮を切り、丁寧に剥がしていき、イメージが決まったら削りましょう。
シャリの場合も硫黄合剤を塗って、乾燥させることが大事です。

ジンシャリ

 

手入れ方法

無事、ジン・シャリを作ることができても、その後の手入れがずさんだとキレイな状態を保つことができません。
年に1回で良いので、硫黄合剤を塗って乾燥させるだけでOKです。
非常に白くなるので、その白さを不自然に感じて嫌だ、という場合は3ヶ月に1回など定期的に歯ブラシなどで掃除をしてください。
硫黄合剤を使用するよりも、ずっと自然な色合いのジン・シャリが出来上がります。
ですが、防腐の意味合いを込めるのであればやはり硫黄合剤が重要なので、塗って乾燥させた後に歯ブラシで掃除しても徐々に色味が自然になるのです。

 

盆栽を作り上げる楽しみがあるジン・シャリ

ジン・シャリの作り方をご紹介しました。
基本的にそこまで難しい方法ではありませんが、自然の生きている木なので、削ぎ落としたり剥ぐ部分をを間違えてしまったらそこで終了となります。
そうならないためにも、しっかりと盆栽を見極められる力を身につけた人がチャレンジするものだと多くの人が感じているのです。
自分なりに自信がついてきたら、チャレンジしてみてください。

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